将来が不安・・未来に希望を持つためにはどうすればいいの?

5年後、10年後の自分はどうなって、何しているの? このまま今の会社で働き続けても大丈夫? かと言って、転職しようにも採用してくれる会社があるかどうかも分からないし、特に目立った経験や、役立つ資格を持っているわけでもない・・

結婚は出来る? 家族を持つ事は出来る? 給与は上がるの? キャリアアップは? 老後の生活は?

働く20代、30代くらいの方たちには、将来に対して漠然とした不安を感じている人が多いのではないかと思う。

なぜ不安を感じるのか? どうしたらその不安は解消されるのか?

今回は、その背景と不安を解消するための方法について考えて行きたいと思う。

 

変化する外部環境

何を根拠に将来への不安を感じているかは人それぞれだが、外部環境の変化は大きな要因として挙げられるだろう。

日本的雇用構造の変化

ひと昔前までは、終身雇用が当たり前の時代だった。

学校を卒業して新卒で会社に入る、そして年齢と共に昇進していき、それに伴って給料も上がって行く、やがて定年を迎える。

こんな働き方が多数派の時代があった、つまり新卒で内定が出た時点で定年までの雇用の確保と給与の保障が確約された時代だ、その代わりに社員は会社の指示に従い、転勤や職種の配置転換などを無条件に受け入れる、ある意味win winであり、社員側からすると守られるという安心感があった。

しかし、1991年に始まった「バブル崩壊」、2001年の「ITバブル崩壊」、2008年に起こった「リーマンショック」などの大規模な景気後退期に、リストラを断行する企業が増え、雇用する側と、雇われる側の終身雇用を根拠とした信頼関係は徐々に崩れていった

そして、企業側も先行きが不透明で変化が激しい外部環境に柔軟に対応するため、欧米式の人事制度を取り入れて行き、景気変動へのリスク対策を進め、働く側もキャリアアップのための転職が一般化してきた。

結果、旧来の年功序列の終身雇用の時代は終わりを告げ(まだまだそういった制度の会社もあるが)、年齢に関係なく力がある者が重要なミッションを担う、生産性重視の人事制度へと移行していった。

AI、IoTの進化

現在までの産業革命の歴史は大まかに3つに分類される。

  1. 第一次産業革命:蒸気機関などによる機械化
  2. 第二次産業革命:電気による大量生産
  3. 第三次産業革命:インターネットによる情報化、ITによる自動化

そして、これからやって来るのが第四次産業革命と言われる、AIやIoTによる自律化の時代である。

AIの進化は、ディープラーニングやビッグデータ解析の技術向上と共に、今後、指数関数的な発展をして行くと予想されており、それらの技術が発展することによって、今ある仕事の多くがAIに置き換わっていくと予想する研究者の発表もある。

現在の情報化社会において、私たちは様々な不確定な情報を容易に、かつ大量に仕入れる事が可能になり、混沌とした未来予想図を描き不安を増幅させている。

これらの雇用の在り方の変化や、AI、IoTを始めとした技術革新によってもたらされる不確定な未来に加え、少子化による年金受給額の減少が予想されるなど、私たちを取り巻く外部環境は、不確実さを増すと共に漠然とした将来への不安を生み続けているのだ。

 

会社の将来への不安

外的環境とは一線を画す不安材料として挙げられるのが、今勤めている会社への不安だ。

今は休む間もなく働き続けている、残業もしこたましているが一向に給与が上がらない、また昇進する気配すらない。

会社の業績すら開示されてなく、部門内の目標数字を達成する事だけがミッションとして課される、現場の一員としてどれだけやれば、どの程度の業績インパクトが出るのかが不透明な中、目の前の仕事だけを日々こなしている。

果たして自分は会社から評価されているのか? リストラの対象になる事はないのか? 会社の業績を会計的な側面から見たときに、本当に安全な状態で運営されているのか? 会社が本業とするマーケットの未来は明るいものなのか?

このように、外部環境とは関係なくもっとミクロ的な視点で将来への不安を抱えている人も少なくはないと思う。

 

不安の原因は?

漠然とした不安の原因を、明らかにして行く。

まず、自分自身がどういった事に不安を感じているのか明確にする必要がある、その原因によって、「今やるべき事」が違ってくる。

原因を探るには、自分への問いかけが必要となるが、ここでは、不安の原因を特定するためのヒントをお伝えしていきたい。

キャリア

キャリアに対しての不安の多くは、今自分が行っている仕事は、将来に向けて継続的に役に立つのだろうか?という考えに端を発していることが多い。

特に専門性が低い仕事をしていると感じると、今の自分の仕事は誰にでも出来るので代替が容易だと考える、それに伴い社内での自分の存在に対する希少性が無くなる、そうなる事で今の会社においての自身の有用性や、転職マーケットに出た時の市場評価を自らが値付けして下げてしまう。

キャリアについて不安に感じるもう一つの要因が、自分がやりたい仕事をやっていない、或いは、自分がやりたい事が何かわからないというケースだ。

学生時代の友人なんかと会い近況報告をする、友人がやりたい仕事をイキイキとしている話などを聞くと、うらやましく思い今の自分の働き方に疑問を持つのだ。

お金

報酬は、ある意味働く目的の大きな部分を占めていると言ってもいいだろう、お金とは、つまり給与に対しての不安である。

今の給与を基準として様々な情報と比較しながら自ら不安を煽る、先輩の給与、上司の給与、インターネットに溢れる世の平均年収、別の会社に勤める同期の話しなどから、「自分がこの会社で頑張って働いても、5年後にはこの程度の給与しか貰えない」「努力して課長になっても給与が少ない」「世の中の同世代は自分より給与が高い」など、現状と未来へのネガティブなイメージを描く事で不安を感じる。

健康

医療は進歩し、世の中では空前の健康ブーム、とは言え将来自分が大きな病気などせず元気に働き続けているかは分からない。

健康への不安はあるものの、遊びたい盛りは友人や同僚と美味しいお酒を飲みながら、好きな物も満足するまで食べたい、一軒だけのつもりが二軒三軒と重なり、気が付けば睡眠時間を削っている生活に・・何てことはよくある。

運動や食事管理への強い意識が無ければ、友人付き合いと健康のバランスは、意外と両立が難しかったりする。

 

将来への不安を解消するには?

結論から言うと、自分が変わる事でしか未来への不安は解消されない、変わるためには、まず不安の原因を理解する事である、それを理解した上でいくつかの有効な手段があるのでご紹介したい。

キャリアに対する不安の解消法

キャリアに対する不安を解消するには、自分自身を高める事だ、つまり新たな知見を吸収し自分のモノとする事で、将来使えるスキルを増やしていく事である。

例えば、何かの資格を取るのもいいだろう、社労士や中小企業診断士などの士業であれば、取得までの難易度は高いが、独立にも転職にも優位に働く、人に関わるのが好きであればキャリアコンサルタントなどもいいだろう。

いずれにしても、資格を持つという事は権威を持つ事であり、それによって一定の信頼は担保される。

そうする事で、社内でのキャリアチェンジや転職マーケットでの、あなたの価値も確実に上がるだろう。

但し、やみくもに資格を取れば良い訳ではない、自分が本当にやりがいを持てるかが重要なのだ、資格を取ったその先にある仕事をイメージし、そこにワクワク感を感じるかである。

そして、転職マーケットでの自分の価値が知りたければ、エージェント会社に登録してみると良い、対応してくれるコンサルタントがあなたの市場価値を明確にしてくれるだろう、それを知るのが怖い気持ちも分かるが、一歩踏み出す事で自分の立ち位置を知る事が出来る。

あと、積極的に外の交流会などに参加する事も有効だ、特に会社の狭いコミュニティを主な活動範囲としている方には、大きな学びの機会となるはずだ、交流の幅を広げる事で自分の中にあるリミッターが外れていくだろう。

お金の不安への解消法

 

支出を見直す

基本的な考えは会社がどうやって利益を増やすのかと同じである、会社であれば経費を抑え、売上を上げる事で利益は増える。

まずは会社と同じように、自分の管理会計を作る事、つまり家計簿をつける事である、家計簿をつける事で自分の収入と支出のバランスや、無駄な事に浪費していないかが数値として見える化出来るので、現時点での改善点が明確になる。

潜在的には、「飲み代が多いな」とか「洋服にお金をかけ過ぎてるかな」と感じていても、顕在化する事で課題を感じるはずだ。

収入を増やす

収入を増やすためには長期的視点と短期的視点が必要である、長期的視点は「キャリアに対する不安の解消法」でも述べたとおり、自分を高めた結果として、社内や転職マーケットでの価値を上げる事だ。

一方で、短期的目線だと副業が挙げられる、2018年1月より厚生労働省のモデル就業規則が改定になり、国が実質的に副業推進の立場になったので、副業をやるには風向きは良いと言える。

しかし、会社ごとに就業規則に明記されているかは確認が必要だ、様々なリスクを勘案し禁止にしている会社が未だ多いのが現状である。

副業にも大きく2種類ある、一つ目はバイトなどの雇用形態で雇われて働く事である、比較的簡単に採用が決まり、すぐに副収入を得る事が出来るうえ、異業種で働く事で新たな発見もあり、時に本業に活かせるエッセンスをインプットできるメリットもある。

二つ目は自分で事業をする事だ、法人化するしないは別として、自分のやりたい事ができ、比較的時間も自由に使える、間違って大当たりでもしようものなら、そのまま独立もあり得る。

他にも投資などで収入を増やす方法はあるが、不確定要素が高いのでここは割愛します。

健康の不安への解消法

主な手段としては、運動と食事に関するものである。

出来るなら、家で(支出を抑える観点から)筋トレ、ストレッチ、ジョギングを週1、2回はやりたいところだが、まずは出来る範囲の運動から始めれば良いと思う、駅でのエスカレーターの利用を控える、通勤の行き帰りは座らないなど、仕事で疲れ切って辛いとは思うが、ジョギングをするよりは遥かに楽である。

また、食事においても極端に変えていくよりは、少しづつでいいので動物性脂肪を減らし、青魚や野菜などの割合を増やす事を意識する、ラーメンは週1回、魚類の定食を週2回など、ある程度の基準を作り、結果を手帳などに付け振り返る機会を設けると良いだろう。

 

最後に・・

このように全ての不安は、自分が行動する事でしか解消できない。

そして、行動する事で得たいのは「自信」なのだ。

将来への不安の根底には「自分への自信のなさ」がある、外部環境や会社に原因があるとするのは他責なのだ。

もちろん、行動する事によって得られる自信以外のモノも、将来役立つ可能性は大いにある。

だからこそ、今スマホでゲームをする時間があるなら、テレビでバラエティ番組を見る時間があるなら、それを半分、いや3分の2に減らし、空いた時間を「学びを得たり、ジョギングしたり、副業したり」将来のために使う時間としてみたらどうだろうか?

何も変えなければ、あなたが予想する未来がやって来るだけだ。

そして、今やっている事は何一つとして無駄にはならない、自信を持ってほしい。

 


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