もう怒りの感情とはさようなら!穏やかに生きていく方法

人間には、いくつかの不の感情と呼ばれるものがある、悲しさ、寂しさ、恨み、妬み、恐怖など様々あるが、最も身近にあり、最も大きなエネルギーを持っているのが「怒り」の感情である。

怒りの感情のエネルギーは時として、戦争などの争いごとにすら発展し、取り返しのつかない状況をも生み出すことがある。

会社の中で、そのような状況になる事は「働きにくい環境」を自ら作り出す事になり、その原因が良い悪いに関係なく、当事者は面倒くさい存在としても認知されてしまう。

あなたは、出来れば避けたいですよね?

今回は、そんな怒りの感情を生み出すメカニズムと、それを引き起こさないための方法について考えて行きたい。

 

3つの怒り

怒りの種類は様々あるが、日常的に沸き起こる怒りの感情は以下の3つである。

瞬間的な怒り

長期的に蓄積された怒り

自分に向けられた怒り

瞬間的な怒り

これは、よく「キレる」などと表現される事もあり、他人から見ると瞬間的な怒りにみえることが多いが、本人からすると、今この瞬間にキレた訳ではない場合もある、蓄積された怒りが、何かしらのトリガー(引き金)で溢れ出していることもあるのだ。

そして、瞬間的な怒りの特徴として、身近になればなるほど沸き起こるという特性がある、家族などが最も顕著な対象だろう、長く共に生活する中で、自分の一番の理解者であると信頼している反面で、その期待をどんな些細なことであろうとも、裏切られることで瞬間的にキレるのだ。

一方で例外もある、駅のホームなどで肩がぶつかっただけで会ったばかりの赤の他人に瞬間的にキレる人もいるのだ。

長期的に蓄積された怒り

瞬間的な怒りを、理性で自分の中に閉じ込め続けた結果、危険水域を超え爆発するのが、長期的に蓄積された怒りだ、この怒りの特徴は会社やコミュニティという、付かず離れずの距離感の関係の中で起こるケースが多い。

会社やコミュニティの場は、何かしらの目的や目標があり、それを達成するために集団形成されている、そして、そこで怒りを爆発させることで、人間関係を悪化させ後の作業に影響を与える事が予測し易いので、理性を働かせて瞬間的な怒りを閉じ込めるのだ。

しかし、実のところ閉じ込めた怒りは、本人は表情や言葉には出していないと自覚しているが、怒りの対象者やその周囲の人達は、本人の一挙手一投足で微妙に感じていることも少なくはない。

自分に向けられた怒り

自分に向けられた怒りとは、「オレはなんでこんな失敗をすんだ!」、「私っていつも同じことでミスする!」など、一見他者への攻撃はないように見える、しかし、発散する矛先が他者へ向けられるとやっかいだ、実際にそのようなケースも多い、「今日の部長機嫌悪いね・・」などの会話はオフィスにいればあちらこちらから聞こえてくる。

あるあるなケースだとして、朝寝坊で遅刻する、その原因を起こしてくれなかった母親の責任にして、怒りの矛先を向けるケースなどは若い頃にはよくある、母親にとってはトバッチリもいいとこだ・・

 

怒りの発生するメカニズム

一次感情とは?

怒りの感情は「二次感情」と呼ばれている、そして二次感情の前には必ず一次感情が芽生えているのだ、一次感情とは自分に向けられた感情の事である。

例えば・・

  • 恥ずかしい目に合った(一次感情)⇒怒り
  • 心配した(一次感情)⇒怒り
  • ペースを乱された(一次感情)⇒怒り

上の例を見てもお分かりのように、「恥ずかしい」「心配した」「乱された」の主語は、全て「私」である、その一次感情の発生原因である他者に向けられるのが、二次感情の「怒り」なのだ。

このように怒りの感情である二次感情が単独で発生する事はなく、どんな怒りの前にも一次感情が発生する。

一次感情と二次感情の「隙間」

ご存知の名著スティーブン・コヴィーの「7つの習慣」の中で、オーストリアの心理学者である、ヴィクトール・フランクルの教えとして以下の事が記載されている。

刺激と反応の間には隙間がある。

この隙間に、反応を選ぶ私たちの自由と力がある

引用:7つの習慣 ※多少の修正してます。

つまり、ここで言う刺激とは一次感情、反応とは二次感情のことである。

そして、それぞれの間には隙間があり、その隙間にこそどのような反応(二次感情)を示すのかを選択する自由があると言うのだ。

しかし、実際にはこの隙間は短い、ほとんどの場合一次感情と二次感情は直通のバイパスで繋がっており、直観的に怒りの反応へと向かうのだ。

 

怒りをコントロールする方法

では、どう怒りをコントロールするかである。

怒りが発生するメカニズムは理解出来た、しかし、知ったところでそれをどう日常生活に活かしていくのか? これはもはや自らが意識をして訓練し、それを繰り返す事で習慣化していくほかないのだ。

そこで、怒りをコントロールするために次のステップを紹介したい。

  1. 一次感情に気付く
  2. 止まる
  3. ひと呼吸する
  4. 一次感情を客観的に見る(恥ずかしいんだね、心配なんだね、)
  5. 反応する

一次感情に気が付いたらまず止まる、そして小さく深呼吸をする、それから一次感情を客観的に見るのである。

もし、怒りの感情に気が付いてもその感情を味あわずに、一次感情を客観的に見る事に切り替える、怒りの感情に浸りすぎるとその感情が増幅しするので、早めに手放してあげるという事である。

そして、最後の反応だが、その時の怒りの元となった感情(一次感情)を素直にあいてに伝えてあげる事だ、「君にあんな事を言われて恥ずかしかったよ」「君の事を本当に心配したんだよ」と、そうする事で感情を閉じ込めて蓄積するような事も回避できる。

 

最後に・・

人生における主役は誰もが自分である。

故に、人は自己中心的になる。

あなたは、今この瞬間に至るまで自分の人生を歩んできた、その歩みの中には喜びに溢れる出来事があったり、時に耐えがたいくらいの悲しい出来事があったり、ここまでの間にいろいろな障壁を乗り越えたから今があると思う、それは壮大な人生のストーリーだ。

でも、よーく考えて欲しい、他の人たちもあなたと同じように大きな悲しみを乗り越え、傷ついた心を癒しながら懸命に生きてきて今があるのだ。

あなたと同じなのだ。

だからこそ、他人を思いやる気持ちが大切なのだ。

現在のビジネスシーンはマルチタスクを要求されるのは当たり前、雇用の多様化も進み人間関係の複雑さも増し、通勤の行き帰りは地獄の満員電車と、あらゆるストレス要因に晒されている。

自分の事で一杯いっぱいなのは、良く分かるが、人は協力し支え合わなければ生きて行けない生き物である、今一度、自分の怒りも含めた情動のコントロールを意識してみて欲しい。

そうする事で、きっと仕事が楽しくなるはずだ。


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